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法定相続分と遺留分

1.法定相続分(民法900条)
配偶者は常に相続人になれます。ただし婚姻届を出している場合だけで、事実婚などの場合はなれません。
第1順位
配偶者と子
1 : 1 子が死亡している場合はその子=孫
(代襲相続)
子が数人あるときは、相続分は均分(頭割り)となります。
非嫡出子の相続分は嫡出子の1/2となります
先妻と後妻の子に相続分の差はありません。
胎児がいる場合には胎児にも相続権があります。
(愛人の子であっても認知をすれば第1順位の相続人です。)

第2順位 
配偶者と父母
2 : 1 父母ともに死亡している場合はその父母=祖父母
直系尊属が数人あるときは、相続分は均分となります。
第3順位 
配偶者と兄弟姉妹
3 : 1 兄弟姉妹が死亡している場合はその子=甥・姪
(代襲相続)
兄弟姉妹が数人あるときは、相続分は均分となります。
父母の一方を同じくする兄弟姉妹(判血兄弟姉妹)の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹(全血兄弟姉妹)の1/2となります。

※ 上記以外はすべて配偶者が相続します。

2.遺留分の帰属及びその割合(民法1028条)
法律は身内の者である相続人のために、「一定の相続人がもらうことのできる最小限の額」を決めています。これを「遺留分」といい、この遺留分制度があるために、被相続人の財産処分の自由はある程度制限されることになります。これは被相続人の財産に対する相続人の期待を保護するためです。

相続人 遺留分の
割合 各相続人の遺留分の割合
配偶者のみ 1/2 1/2
子のみ 1/2 1/2÷人数

配偶者と子 1/2 配偶者1/4(1/2×1/2)
子一人当たり(1/2×1/2)÷人数
直系尊属のみ 1/3 直系尊属一人当たり1/3÷人数
配偶者と直系尊属 1/2 配偶者1/3(1/2×2/3)
直系尊属一人当たり(1/2×1/3)÷人数
兄弟姉妹 なし
配偶者と兄弟姉妹 1/2 配偶者1/2 兄弟姉妹一人当たり なし

(事例)遺留分の計算
※ 妻だけが相続人の場合
夫の資産+贈与-負債の1/2が妻の遺留分

遺産は現存のものだけでなく、相続開始(死亡)前一年以内の贈与があって、相続が起き、相続人の遺留分が侵害されていれば、誰に対する贈与であっても、その贈与の減殺請求ができますし、その贈与の分も相続財産の計算に加えられるので、遺留分も多くなります。
※相続人への贈与と特別受益
相続人への「一定の贈与」については相続に関する「特別受益」となり、その贈与を相続の前渡しとみて遺産分割の際の相続財産(相続分および遺留分)に算入します。つまり前渡しとして差し引かれます。
特別受益とは

婚姻、養子縁組のため
生計の資本として の相続人への贈与で、相続開始前一年以内という規定はありません。 また遺贈(遺言で与えること)も相続人については特別受益となりますので、本来の相続分のほか余分に何かを与えたいときは、それを特別受益としない旨を明らかにしておかなければなりません。
3.遺留分減殺請求権(民法1031条)と時効(民法1042条)
遺留分を侵害する被相続人の財産処分行為(贈与、遺贈)があっても、当然に無効となるというのではありません。相続人が遺留分減殺請求権(民法1031条)を行使できるようになるのだということです。遺留分減殺請求権を行使しない限り、贈与・遺贈がそのまま行われることになります。 また遺留分減殺請求権は、相続人が相続がはじまったことと、自分の遺留分にくいこむような贈与や遺贈が行われているということを知った時から一年たてば、時効にかかってなくなってしまいます。また、相続がはじまった時から10年たてば、同様になくなってしまいます。
4.遺留分の放棄(民法1043条)
遺留分を相続開始後に放棄することは自由です。放棄の方法にも限定はありません。 遺留分を侵害している相続人、受遺者、受贈者に対し、遺留分を放棄する意思表示をすれば、それで有効です。 ただし被相続人の生前(相続開始前)に遺留分の放棄をするには家庭裁判所の許可が必要です。遺留分は相続人の利益を守るための強行法規ですから、家庭裁判所に審判の申し立てをしなければなりません。
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相続のタイムスケージュール
法定相続分と遺留分
相続権が取り上げられる場合
生命保険の課税関係
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身近な相続・遺言相談室(監修:行政書士川島幸雄)
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